A Perfect Night For Bananafish

だがそれを語るには人生は短すぎる

メッセージ

みた。
www.message-movie.jp

傑作。時間、言語、ファーストコンタクトといういろんなSF要素が詰まった短編の原作をよくここまでまとめあげたなと感心。
ファーストコンタクトということで未知との遭遇、コンタクト、インターステラーなどを思わせるが、展開的には非常に地味。
だがそれがよい。

以下内容に触れる。


ラスト間際壮大な話からnow and here、いま、ここへギュッと収束する感覚にじんわりと感動する。
ハグのみでキスしないとこもよい。
もと脚本ではキスすることになっているのに、よくこれをやめたな、と。

http://www.paramountguilds.com/pdf/arrival.pdf

代わりに、長いこと忘れていた安らぎだとルイズは言う。
ファーストコンタクトからの約1ヶ月の話なのか、繰り返し見ていた過去とも未来ともつかないフラッシュバック(フラッシュフォワード?)からの解放なのか、それともこの2時間の映画の大団円を感じる瞬間なのか。人間は未来を見通すことはできないが、記憶に関しては時間を飛び越えることができる。映画というメディアも他人の人生の物語を圧縮して伝える不思議な伝達方法である。この多層構造がラストにしてギュッと収束する感覚。広大な宇宙で誰かが誰かと出会い惹かれ合うといういわば非常に小さな出来事に奇跡を感じ、これこそが生きる喜びなのだと感動する。そして冒頭のストリングスのBGMへと戻る円環構造。過去に体験した未来の想い出を振り返るという複雑な時間軸を経て現実世界に私たちも戻ってくる。劇場を出る通路を歩くときにはあの宇宙船の中を歩くような味わいを覚える。

上も下も過去も現在も未来もない決定論的世界に絶望する人もいるかもしれないが、ひとつ人間は死ぬということがほぼ決まっている。それでも人生はつまらないのかということをもう一度噛みしめ、「もっといろんなことを伝えなくては」って思うのだ。

だから、元の脚本の

Louise: Ian... If you could suddenly see your whole life, start to finish... Would you change things?
Ian: I don't say what I mean enough. And I'm changing that right now.

から、次のセリフに変えたのはよかったなあと思う。
Arrival (2016) - Quotes - IMDb

Dr. Louise Banks: If you could see your whole life from start to finish, would you change things?
Ian Donnelly: Maybe I'd say what I felt more often. I-I don't know.

ルイズが本当のこと言ったらどうなったか(未来のことなのでどうなるのか、か。)は、実際のところわからんけれども。
二人が別れるのか(別れるのか)。

伝わりにくい個人的みどころ
  • だから独身なんだよ。


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