A Perfect Night For Bananafish

だがそれを語るには人生は短すぎる

火星の人/オデッセイ

火星の人

火星の人

火星の人

同僚にすすめておきながら自分では読んでなかったのだけれど、ぼやぼやしてるうちに映画「オデッセイ」が公開されてしまったからあわてて読んだ。
昨年の SFが読みたい! 2015年版 の海外編、第1位に輝いた評判のよい作品だったのだが、どうも宇宙モノSFがあまり好みじゃなくて、気にはなりつつも食指は伸びないまま350ソル超も経ってしまって、今年度版SFが読みたい! 2016年版も出てしまった。
ソルっていうのはダリアン暦という火星のカレンダーの数え方で、約24時間40分を1ソルとしている。
火星にひとり取り残されたマークワトニーにとっては命がけの必死のサバイバルなのに、ユーモアとウィットに富んだ彼のログには魅了される。言い回しもイマドキで親近感あふれる。そして科学的に小難しい話もとてもわかりやすく解説してくれる。
火星に持ち込まれたエンターテインメントが古風なのがアポロ世代やスペースシャトル世代のハートをもくすぐるギミックだ。いわばおっさんホイホイ
ご都合主義的なところはあるけれど、限られた物資を使えるものは何でも使ってこの壮大な密室からの脱出に立ち向かう勇気と執念には感銘を受ける。

オデッセイ

www.foxmovies-jp.com

オーケイ、なんで邦題はオデッセイなんだ。というのはさておき早速みてきた。
原作を読んでいったせいか、あまりハラハラしなかった。端折られてはいるものの、なかなか忠実に映像化されているということだ。
でも、なぜそこにそれがあるのか、なぜその事故が起こったのかの説明はなされないので、少々もやもやが残る。かといって映像で見せてるのに全部説明しちゃうのもやっぱり変なので、うまくまとめた方じゃないかな。
そして原作よりもシリアスな感じである。実際火星にたった一人で生死をかけて作業してるときにおちゃらけてる場合でもないので、そういうものだろう。
マットデイモンの演技はなかなかよいのだけれど、やはり政治や世間のしがらみで神妙かつ慎重に対応せざるをえない地球側と、絶望的状況の中、楽天的にのびやかに問題解決する対比はもうちょっと欲しかったと思う。
原作で読んだイメージの答え合わせ的に見てしまい、大気のないところの音の表現とか気になったり、探査機のハッチぶっこわした後の軌道再計算とか大変だろうなとか余計なところに気をとられた。
それでもディスコサウンドのオンパレードが体験できるのは映画ならではだ。(なにゆえディスコ!?)
原作とはちょっと違った終わり方もみどころ。

ちらりと映ったクルーの道具箱に入っていた水筒が、今朝コーヒーをわざわざ入れたのにそのまま家に置いてきてしまったものとそっくりでアアア...となった。
劇場から出たら「火星菜園だね」と言ってる人がいた。終わったら友達に言ってやろうと温めていたのだな。
3D字幕版でみたのだけれど、これまでの3D映画ではこの字幕が一番手前に飛び出していたのが、探査船ヘルメスが字幕より飛び出てきたときはオッやってくれたなと思った。