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A Perfect Night For Bananafish

だがそれを語るには人生は短すぎる

ハイペリオンの没落

以前、というか4年も前だな。
上巻の途中で挫折していたのだが、今回ようやく読み終えた。

ハイペリオンの没落〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ハイペリオンの没落〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ハイペリオンの没落〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

ハイペリオンの没落〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)


壮大な宇宙叙事詩だとか、広げた大風呂敷をどう畳むのかだとか、正直どうでもよかった。

ハイペリオンに入った巡礼のシーンが荒涼としすぎていて読むのがだるい。苦痛とすらいえる。上巻の後半くらいからようやく物語は動き出す。場面転換の間隔が段々と短くなり、急にテンポを増す。

のだが、そこからまた長い。

ただでさえ長すぎる<ハイペリオンの没落>の導入部に、もう十四行をつけ加えることになろうとも……。

ああ、メタっぽい発言だ。

ファンタジーというものは、現実とかけ離れているために描写が長くなりがちなのは仕方ない。
人もたくさん登場するので、わけわからなくなりそうだが、忘れがちなキャラは毎回簡単にプロフィールに触れてくれるのでなんとか読める。
相変わらずシュライクの容貌や行動がどうも受け入れられない。マーティン・サイリーナスのセリフそのもだ。

「ひとり、またひとりと消えていくのは、大むかしのくそったれなホラー・ホロのパターンだぞ。おい!」

それでもイマドキのSFっぽい表現には結構シビレルので悔しい。

つまり人類は、みずからプライバシーの欠如を受け入れてしまったのである。

伊藤計劃ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)の世界だ。

「ときとして……」<中略>「機械とわれわれを隔てるものは、夢だけなのかもしれんぞ」

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

人類と機械知性との共生関係。どちらがどちらに寄生しているのか?どちらの寄生体にも、もはやそれはわからない。

創世の島では、思考そのものが寄生体という発想になっていた。

雲門曰く

よりすぐれた世代の
情報検索/処理/予測機構を\\
よりよき新製品を\\
いまは亡きIBM
誇りに思う製品を\\
究極の知性すなわち\\
神を

進捗どうですか?IBMさん。


巡礼たちの主人公補正によりなんだか爽やかなエンディングっぽいのだけど、無為に亡くなった人々が大勢いることに悲しみを覚える。

リイハントが墓を掘るシーンが好きだ。
あのひた向きさには心打たれる。

とにかく読み終えたたいう満足感と安堵。
続きのエンディミオンは…きっと読まないだろうな。
それではシー・ユー・レイター・アリゲイター。(そんな台詞あらためて口にしてみると恥ずかしいな)