A Perfect Night For Bananafish

だがそれを語るには人生は短すぎる

マイクル・コーニイ「ハローサマー、グッドバイ」

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)

表紙がかわいらしいね。夏の終わりにちょうどよいタイトルかと思って読み始めたのに、今日読み終わった。もう10月じゃないか。
9月後半まで夏みたいな暑さだったからということにする。

冒頭の作者まえがき

これは恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説であり、さらにもっとほかの多くのものである。

実際そうだった。青春小説だし、ファンタジー小説だし、ミステリー小説だし、もうなんだかわからん。
僕と同い年なのに新訳ということもあってか、全然古くない。戦争、恋といった普遍のテーマだからか。こういう壮大なファンタジー世界を作れちゃうのがすごい。

序盤のファンタジー世界に入り込むのに時間かかった。精神感応生物のロリン。モンスターズインクのサリー(青いフサフサのやつ)で再生されてた。
中盤のズッコケシリーズみたいな冒険。主人公のひと夏の成長っぷりがスゴイ。大人の階段のぼりすぎて天まで届きそうだ。くそーこのリア充め!
ところが終盤の深刻な物語。どんでん返しとか衝撃のラスト! と評されてるが、それほど驚きはなかった。
後半の荒みっぷりがあまりにもひどくて読むのがつらかったので少々ほっとしつつ、電車で読み終わって本を閉じ、駅を降りて少し歩いたところでグッときた。
ハッピーエンドだったのかどうか。宇宙を漂うどこか遠くの星を想像して、ラピュタのラストのロボット兵のシーンを見たときのような切なさが後からこみあげてきたんだな。

それにしてもサブキャラの扱いがヒドイ。

というわけで夏も終わったな。
次の夏SFはエンジン・サマー (扶桑社ミステリー)かな。