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A Perfect Night For Bananafish

だがそれを語るには人生は短すぎる

伊藤計劃「虐殺器官」

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

積んでるうちに文庫が出てしまい、なんとなく急かされた感じで読んでみる。
タイトル、表紙、煽りを見て食わず嫌いしてたけど、読み始めたらはまった。「死んだから1位」ってことじゃない。実際面白かった。
以下、内容に触れる。

どうやら「虐殺の文法」というものを見つけてしまったようで。じわじわ効くバルス。魔法の呪文、言霊、言葉には不思議な力が宿る。
イーガンのTAP (奇想コレクション)の「新・口笛テスト」は音楽に翻弄されるお話だったが、こっちは言葉による洗脳。カウンセリングでうつやPTSDが治るなら、また逆も引き起こすことができると考えるべきだ。言葉のサブリミナル。催眠療法
2ch発言小町AnonymousDiary...ネットの誰かのちょっとした発言が論争を引き起こし内戦を起こす様と通じるところがあるかも。マスコミに流される大衆。ネットで群れるイナゴ。どこからか湧いた民意。世論。もう何を信じたらいいのかわからない。自分すら信じられない。感情という価値判断のショートカットを使うしかないかもね。生理的欲求。


この作品では管理された近未来社会が描かれている。そういえば昨日テレビで防犯カメラを街に設置したというニュースを見た。この手のニュースは珍しいことではない。防犯カメラでググっただけで何件もヒットする。

ショボい犯罪は未然に防げるし減るだろう。それが目的でもある。でも自爆覚悟の狂気には太刀打ちできない。凶悪犯罪は相対的に増えるのかもしれない。カメラには今のところ突っ立って見ててもらうしかない。最近はプライバシーマスク機能つきの監視カメラなんかもあって、なんだか本末転倒な気もしてしまう。


自分の身を守るために第三国で内戦を引き起こしそちらに注意をそらすってのはどこかで聞いたな。マイケル・ムーア華氏911だ。スキャンダルと同時期に実行されるイラク空爆

あとモンティ・パイソンが欠かせないね。
殺人ジョーク - Wikipedia
The Funniest Joke in the World

スパマロット - Wikipedia
Monty Python-The Black Knight

著者インタビュー:伊藤計劃先生