A Perfect Night For Bananafish

だがそれを語るには人生は短すぎる

不思議のひと触れ

不思議のひと触れ (河出文庫)

不思議のひと触れ (河出文庫)


全十篇の短編集。著者スタージョン(sturgeon=チョウザメ)の名から、彼の作品は「キャビアの味」と称されるそうだが、いやまさにそんな感じ。
小粒でもこの存在感。全体に流れる空気感が最高。

高額保険

4ページほどのショートショート。肩慣らしにはちょうどよい。

もうひとりのシーリア

ゾッとするようなストーカーの話。そして何事もない日常へかえる恐怖。

終盤引用されるチャールズ・フォート(wikipedia:チャールズ・フォート)の「見よ」:Lo!: A Hypertext Edition of Charles Hoy Fort's Book

影よ、影よ、影の国

かわいらしい

鷲がどんな声で鳴くのかは知らなかったので、とりあえず「わしっ、わしっ、わしっ、わしっ」と口にしてみた。これで上出来に思えた。

裏庭の神様

昔話にこんなのがありそうだ。最後の一文で苦笑させる。

不思議のひと触れ

ロマンティックな恋の話。俺の凡庸な人生に不思議のひと触れが欲しい。

ぶわん・ばっ!

一流バンドでタイコを叩く方法。お洒落な映画見てる感じだった。よく知らなかったのだけど、ジャズ小説ってジャンルは確立されてるの?
筒井康隆がそのまんまジャズ小説 (文春文庫)という本を出してた。

タンディの物語

最初にレシピを提示して物語を紡ぐ語り口が面白い。バタフライ効果っぽいサスペンス。風が吹けば桶屋が儲かるスタージョン仕立てといったところか。


  • 材料

  • カナヴェラルのくしゃみ

  • 縮れのできたゲッター

  • 漂う存在

  • サハラ墜落事故のアナロジー

  • ハワイと失われた衛星

  • 利益分配計画のアナロジー


コツ・ポイント
はっくしょん

閉所愛好症

どんなこともつねに無条件にそうだとは限らない

ひきこもりのオタクは読んだら勇気付けられることだろう。
宇宙飛行士はマッチョで外交的な人が多いが、狭苦しく密閉された宇宙船で、宇宙という真っ暗で広大な空間に飛び出すってのはむしろ内向的な方が適職なのでは?と・・・なるほど。

雷と薔薇

核戦争で放射能に汚染された世界。
目には目をっ!と、ハンムラビ式の報復をするにしても、核ミサイルでそれをやった日には、もうたまったモンじゃない。

孤独の円盤

どんな孤独にもおわりがある

あれ?デジャヴ。上の「不思議のひと触れ」とシチュエーションが似てる。