A Perfect Night For Bananafish

だがそれを語るには人生は短すぎる

オブ・ザ・ベースボール

オブ・ザ・ベースボール

オブ・ザ・ベースボール

オブ・ザ・ベースボール

年一回空から人が降ってくるからバットで打ち返す
という駄法螺(嫌いじゃない)。

物理学者なら球形仮定するであろう「人」という落下物を「打ち返す」ために結成された「レスキュー」チーム。
これは「あ〜あ」ってなりそうだって思いつつ読み進めるとやっぱり「あ〜あ」ってなる感じがいい。

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ちなみに「オブ・ザ・ベースボール」の題名は、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の駄洒落で、要するに「バッター・イン・ザ・ライ・オブ・ザ・ベースボール」ということらしい。サリンジャーのキャッチャーは崖の上で遊んでる子供が落っこちないように捕まえる係のことですが、もしそれが野球のキャッチャーだったら……という発想。ちなみに円城さんは『ライ麦畑』読んでないそうですが(笑)。

皮肉にも、この本のもうひとつの作品「つぎの著書につづく」では、自分が読んだこともない著者の作品に似てると評されて困惑〜みたいな話。

つぎの著者につづく

元ネタはつぎの岩につづく (ハヤカワ文庫SF)
かしら。

「ベコス。

で始まるクドいお話。

カギ括弧が閉じられてないから次の著者に続くんだろうか?あるいは

¬ベコス。

と読んで、これから語ることすべてを否定してるんだろうか?

例えば、縦書きされることで有名な日本語における引用符の始まりが、否定を示す論理記号と同じ形をしていることに何かの皮肉が感じられようとも、これは無論、ただの偶然とするより他ない。

と言ってるが真相は定かじゃない。

二重引用符で始めずにカギ括弧を使ったというほんのわずかな初期状態のズレが言葉の種子ベコスの運命を大きく左右することになる、かもしれないカオス。
ことばは世界を覆い尽くすことはない。ことばが二つに分かれたところで行間がうまれ、行と行間が絶妙に均衡しながらつぎの著者へと連綿と続いていくんだなぁ。と思ったりした。(ただし起源はベコスw)
それともことばもどこかに落下し続けていて、打ち返そうと構えているバッターがいるのかもしれない。そのときはしっかりキャッチできるといいな。

つぎの岩につづく (ハヤカワ文庫SF)

つぎの岩につづく (ハヤカワ文庫SF)


R.A. ラファティ「つぎの岩につづく」 - A Perfect Night For Bananafish