A Perfect Night For Bananafish

だがそれを語るには人生は短すぎる

思考の整理学

思考の整理学(外山 滋比古)

思考の整理方法云々の前に、この人の書く文章は素晴らしい。
一節一節テーマで区切られているが、全体としてきちんと流れを成している。
ひとつひとつの文字を目で追っているだけなのに文章として理解できるのは、脳内で慣性の法則が働いているためと本文でも言っているが、
流れるようなテーマの進め方により文章の慣性が働き、すんなり頭に入ってくる。
それだけ内容が一貫しているということだろう。また喩えが非常に巧みである。

20年前に書かれた本でありながら、最近流行のハック本と比べても全く遜色ない。
むしろ20年前に読んでおくべきだったと思う本だ。

内容は至極当たり前で、既に無意識に実践しているようなことが多いが、
戒めのためにときどき読んでみるのも悪くなさそうだ。
人間の脳は知識の倉庫ではなく、活用つまり思考するためにある。

学校ではなかなか「考える」という方法論については教えてくれない。
教科書に書いてあることをテストしてオシマイ。
コンピューターの入門書も操作方法ばかりで、ファイル整理の方法なんかについては人任せ。安易なハウツー本ばかりが巷に溢れる。

ある程度知識のベースは必要だが、どうやって考えたらよいだろう?という「考え方」のパターンも多く持っていたほうが何かと得だと思うのだ。